2017年03月18日

ウメバチソウ 《つくでの草花》

 平成七年五月号から掲載が始まりました「草花アラカルト」,今回をもって最終となります。最終にふさわしい草花として,作手湿原のフィナーレを飾る花,ウメバチソウを紹介します。
 名前は花のかたちが家紋「梅鉢紋」に似ることからつけられました。白い真珠のような蕾が印象的で,花は雄しべの間に,先が何本にも分かれた飾り雄しべがあり,自然のデザイン美といえます。
 作手の美しい自然が永遠でありますよう祈りつつ,長年,拙文におつきあいいただきました村民の皆様に感謝申し上げます。(一起)
ウメバチソウ

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今月の草花(125) 広報つくで 2005年9月号より
  

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2017年03月17日

ネムノキ 《つくでの草花》

 糸を集めたようなピンクの花を咲かせるネムノキは,夜になると葉を眠るように閉じることから,この名がついた。斜面下部などの土壌がたまる場所を好み,乾燥地には生育しない。落葉樹で,春の芽吹きも遅く田畑の近くにあっても農業の妨げにはならず,また夏は日除けにもなることから,切らずに残されているのを見かける。
 地方によっては,七夕の日に「ネム流し」といって,ネムノキの枝と大豆の葉を川の流れに流して邪気を払う行事がある。(一起)
ネムノキ

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今月の草花(124) 広報つくで 2005年8月号より
  

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2017年03月16日

ヒョウタン 《つくでの草花》

 ヒョウタンはユウガオの変種とされ,世界に広く栽培されている。
 日本におけるヒョウタンの歴史は稲よりも古く,8500年前に遡るといわれている。用途は200以上もあるといわれ,水筒,七味入れ,酒入れなど様々である。意外なことを「ヒョウタンから駒がでる」というが,この駒は将棋の駒をいうのではなく,馬のことをいう。小さなヒョウタンから馬など出るわけがないという意味であるが,どうしてヒョウタンと駒が組み合わさったのか不思議である。(一起)
ヒョウタン

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今月の草花(123) 広報つくで 2005年7月号より
  

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2017年03月15日

ホオノキ 《つくでの草花》

 ホオノキは,広葉樹の中で最も大きい葉をつける。葉には殺菌作用があるといわれ,古代には食物を盛る葉として,現代ではカシワモチ・朴葉みそ・朴葉ずし・朴葉ステーキ等に用いられている。
 花も大型で香気があり,気品がある。しかし,大きな葉の陰に隠れて,なかなか見ることができないが,遠方から確認することができる。材は,まな板・鉛筆・木型等に使われる。また,子供の遊戯に葉を使ったお面や風車遊びがある。(一起)
ホオノキ

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今月の草花(122) 広報つくで 2005年6月号より
  

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2017年03月14日

サネカズラ 《つくでの草花》

 暖帯に自生する常緑の蔓性の植物で,内質の赤い実は一際美しい。
 作手では,主に南部地区で見かけることができる。
 蔓には粘液質があり,細く刻んで叩き,少量の水に漬けておくと,どろどろになる。それを頭髪養毛や寝癖などの癖毛直しの整髪用として用いた。また,液を薄めて洗髪用としても用いられた。
 昔,武士が整髪用に用いて美男になったことから,別名ビナンカズラ(美男葛)とも呼ばれている。(一起)
サネカズラ

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今月の草花(121) 広報つくで 2005年5月号より
  

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2017年03月12日

オランダガラシ(クレソン) 《つくでの草花》

 もともと野菜として入ってきたものが,繁殖力が旺盛なため,炊事場から流れてきたものが,水路等で根付き,全国的に分布していったものと考えられる。水深があまりあると生育せず,底が泥で埋まった所に好んで生える。
 西洋料理にはなくてはならないものである。生で食べてもよく,さっと茹でておひたし,あえものにしてもよい。
 また,一夜漬けにして食べても歯ざわりがよく最高である。(一起)
オランダガラシ

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今月の草花(120) 広報つくで 2005年4月号より
  

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2017年03月11日

ニリンソウ 《つくでの草花》

 ニリンソウの大群落に出会うとその美しさに感動する。
 繁殖力が旺盛で,一株庭に植えたところ,至る所に生えるようになり困惑している。キンポウゲ科の植物は,ほとんどが有害であるが,このニリンソウだけが,山菜として食べることができる。花の立っていない株は,猛毒トリカブトと間違えることがあるので,必ず花が咲く頃に食べるとよい。ニリンソウによく似た植物で,イチリンソウがあるが,こちらは有毒である。(一起)
ニリンソウ

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今月の草花(119) 広報つくで 2005年3月号より
  

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2017年03月10日

オモト 《つくでの草花》

 オモトは,常に葉が緑色であることから漢字で万年青と書く。
 昔から緑起植物として栽培されている。新築や引っ越しの際には,荷物を入れる前に部屋に飾っておくと大変縁起がよいといわれている。これは,徳川家康が駿府から江戸城に移る時に一緒に持参し,その後三百年もの間,徳川家が栄えたことから,その縁起が担がれたためである。また,葉の縁が永続して保たれるので,家族繁栄の象徴として,婚礼やいろいろな慶事にも生け花として生けられる。(一起)
オモト

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今月の草花(118) 広報つくで 2005年2月号より
  

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2017年03月09日

キクイモ 《つくでの草花》

 我が家では,毎年キクイモの収穫の時期になる,猪に塊茎を食べられてしまい,ここ数年,口にしたことがない。キクイモは北米原産で,夏の暑さの中,鮮明な黄色の花を咲かせる。
 アメリカの開拓時代に,ヨーロッパからの移住者が,厳しい寒さの中で病気になって倒れていく中,このキクイモを食べていた先住民だけは,元気に働いていたという。
 天然のインスリンとして注目されている食べ物である。(一起)
キクイモ

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今月の草花(117) 広報つくで 2005年1月号より
  

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2017年03月08日

マジックマッシュルームについて 《つくでの草花》

 マジックマッシュルームとは,幻覚作用を起こすキノコの俗称である。サイロシビンヌは,サイロシンと呼ばれる成分を含み,食べると15分から1時間後に,中枢神経の興奮や麻痺・幻覚を起こす。
 平成14年6月6日から麻薬として規制されている。ちなみに,所持するだけで一年以上十年以下の懲役又は,情状酌量により三百万円以下の罰金に処せられる。当地でも普通にあるので,知らないままに法を犯すことのないよう,十分気をつける必要がある。(一起)
マジックマッシュルーム

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今月の草花(116) 広報つくで 2004年12月号より
  

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